なぜコンサルではカタカナ用語が多用するのかを説明します。
また、カタカナ用語を使うことの弊害として、知っているようで知らないカタカナ用語、コンサルファームによって意味が異なる用語等について説明します。
紹介するカタカナ用語
- FB:フィードバック, レビュー依頼や業績評価の結果を伝えること
- メソドロジー:プロセス ・手法 ・手続き ・ルール ・プラクティス
- Agenda:目次
- ベストプラクティス:最善の方法や最良の事例
- パーパス:存在意義や根本的な動機
- ミッション:具体的な活動・目標
- ビジョン:将来達成したい目標
- バリュー:価値観
- DX: Digital Transformation,デジタル変革
- KPI:Key Performance Indicator,重要業績評価指標。特定の目標達成のためのプロセスや進捗を測定する指標
- KGI:Key Goal Indicator,重要目標達成指標。最終的な目標の達成度を測定する指標
- エンゲージメント:契約→契約名→PJT名
- アベイラブル、ビーチ、ノンチャージ:PJTにアサインされておらず仕事がない状況
- デフォルト:IT業界→初期値、経済→債務不履行
- TPO:Time, Place, Occasion,特定の時間・場所・状況
- メイクセンス:Make Sense,筋が通っている、理解した
- アグリー:Agree,同意する
- ジャストアイデア:その場で思いついたアイデア
- ASIS/TOBE:現状/目指すべき姿ト
- Nice to Have/Must:絶対じゃないけどあったら嬉しい機能/必須機能
- IoT:Internet of Things,様々なデバイスがインターネットに接続される状態
- HR:Human Resources,人事
- PDCA:Plan-Do-Check-Act,計画、実行、評価、改善のサイクル
そもそもなぜ、コンサルではカタカナ用語を使うのか?

コンサルやIT系ではカタカナ用語が多すぎるのだ!なんで日本語で説明しないのだ?



カタカナ用語多いよね(笑)自分はカタカナ用語とは無縁の公務員からコンサル業界にきたから、最初は結構GAPを感じたよ



一番最初に驚いたのがFBって言葉だよ



エフ、ビー?フィードバックのことか?



そうそう、レビュー依頼や業績評価の結果を伝えることをフィードバックっていうんだけど、メールやチャットだとエフビーって書くんだよね。
最初は、META社のFacebookの略かと思って、意味がわからなかったよ



それで、なんでカタカナ用語を多用するかってことだけど、単純に海外のメソドロジーを利用しているからだよ



(メソドロジー?ミソドロボー、味噌泥棒??)海外の味噌を盗んできたのか!?
※メソドロジー:プロセス ・手法 ・手続き ・ルール ・プラクティス



えぇとね、とにかくね、日本のコンサル業界って、海外に対して遅れていて、基本的に海外で利用されているベストプラクティスを輸入して使っているから、日本語に訳すことなくそのまま英語で使うことが多いんだよ
そもそも、英語を日本語に訳すのって面倒だからね
※ベストプラクティス:最善の方法や最良の事例



意識高い系だからカタカナ用語を使っているわけではないのか?



うん、意識高い系とは関係ないね



Big4ではパワポのひな形は海外で作られているから、そのまま使ったりするね。
例えば、「目次」はひな形では「Agenda」になっているから、いちいち「目次」って書き直したりしないよ
知っているようで知らないカタカナ用語



なんでコンサルがカタカナ用語を多用するのかわかったのだ!
でも、みんな本当に意味わかって言っているのか?



うん、ぶっちゃけ、なんとなく雰囲気でわかった様なつもりで話すことも多いよね。
例えば、「バリュー」ってよく使う言葉だけど、わかってない人多そうだよね



トップバリューのことか?



たしかに、トップバリューは安くて良い品を出すけれども、、、
ショートストーリー(ずんだもん劇場)



ずんだもんさん、今回のPJTのバリューがどこかわかる?



もちろんなのだ!今回のPJTで新しいツールを導入したからバリューがいっぱい出たのだ!



ツールを入れるのは手段であって目的じゃないでしょ。バリューの意味わかってる??



(;’∀’)
※この会話でのバリューとはクライアントの課題を解決して売上などの数字を上げること
ずんだもん劇場 完



バリュー以外にも意味が正確に伝わってなさそうな言葉はあるか?



沢山あるよ。あとは、、、パーパス、DX、KPI/KGIとか勘違いしている人が多そうだよね。



パーパスはどうして勘違いされているのか?



パーパスと似た言葉でミッション、ビジョン、バリューがあるけどこの違いを明確に説明できる人は少ないと思うよ
パーパス:存在意義や根本的な動機
ミッション:具体的な活動・目標
ビジョン:将来達成したい目標
バリュー:価値観



皆川は違いを説明できるのか?



・・・できない。正直、従来からある企業理念と何が違うの?って思う(笑)
たぶん、パーパスには企業理念と違って、ステークホルダーだけじゃなくて社会全体に対する会社の存在意義を明確していて、より社会的な側面が強くなったモノと考えられるよ



この違いを勘違いすると困ることがあるのか?



困る人もいると思うよ。これらは企業の長期的な戦略を作るうえでの指針となる原則で、これらをもとに具体的な施策を作っていくんだ。
だから、一番上にパーパスの認識齟齬が発生すると、各施策の方向性がずれちゃうんだよね。
自分は、こういった企業戦略に関するコンサルに関わることがないから困ることはないけどね(笑)



DXも勘違いされやすいカタカナ用語なのか?マツコデラックスのデラックスじゃないのか?



うん、前にデラックスって間違って読んでる人を見てびっくりしたよ
DX: Digital Transformation,デジタル変革



DXを単なる最新システムの導入と考えてしまうことが多いよね。本来は、デジタル技術を活用してビジネスモデルを根本的に変革することなんだけどね



KPI/KGIはどうか?



この誤用は結構見るね。クライアントのPDCA施策資料とかでよく間違って使われているよ
KPI:Key Performance Indicator,重要業績評価指標。特定の目標達成のためのプロセスや進捗を測定する指標
KGI:Key Goal Indicator,重要目標達成指標。最終的な目標の達成度を測定する指標



プロセスの進捗を測定するための指標KPIを、最終目標の達成度を測る指標KGIと混同してたりするね
ショートストーリー(ずんだもん劇場)



ずんだもんさん、KPIはどうなってる?



はい、売上を達成したのだ!



それKGIだよ!KPIは月間の訪問数とか顧客獲得数のこと!



あ、そうなのか??…。じゃあ、今月のKPIは『いつも笑顔で!』なのだ!



それはKPIじゃなくて、ただの心構えだね。でも大事なことだよね
ずんだもん劇場 完
コンサルファームによって意味が異なる用語



カタカナ用語は難しいのだ!ちゃんと使い方が統一されているのか?



基本的には同じような意味で使われているけど、コンサルファームごとに独特の用語もあるよ



おっ!どんなものがあるのだ?



例えば、プロジェクトのことをエンゲージメントって呼ぶコンサルファームがあるよ



エンゲージメント??結婚でもするのか?



惜しい(笑)エンゲージメントって言葉は「約束」とか「誓約」って意味があって、その中に契約って意味もあるんだ。
だから、契約=プロジェクトって考えることもあるんだよ



エンゲージメントについては、最近「社員のエンゲージメント高める」とか貢献・信頼・愛着って意味で使われることが多いみたいだね



なるほどなのだ!他にもあるか?



他には、アベイラブルのことをビーチ、ノンチャージって呼んでいるファームもあるね。
※アベイラブル:PJTにアサインされておらず仕事がない状況
アベイラブルと同じ意味の用語:ビーチ、ノンチャージ



ビーチって、浜辺にあるビーチか?



うん、たぶん、浜辺で自由にしているって意味だと思うよ



他にはデフォルトとかあるね。
ITの世界だと初期値って意味だけど、経済の世界だと債務不履行って意味になったりね
デフォルト:IT業界→初期値、経済→債務不履行



話の流れの中で言葉の意味を判断していかないといけないのだ!。
カタカナ用語を使うときの注意点



業界特有のカタカナ用語は、その業界に精通していない人には通じないのだ!



うん、そうだね。カタカナ用語はTPOに応じて使い分けた方がいいね
カタカナ用語はTPOに応じて使い分ける必要がある
TPO:Time, Place, Occasion,特定の時間・場所・状況



海外では当たり前に使っている言葉の場合、共通言語として使うのは間違ってないと思うけど、使う場合は相手もその言葉を知っていることが前提だよね



社内で、マネジメントや社外取締役向けに資料を作成する経験がある人は少なくないと思うけど、こういった際は、専門用語は可能な限り使わずに一般的な言葉を使うように留意するのは当たり前のことだよね



だから、クライアント向けの資料でも可能な限り専門用語は使わないのはマナーだし、資料作成の質や作成者の能力に対する評価に直結するから注意したほうがいいよね



どんなに中身が素晴らしいパワポを作っても、専門用語が多くて、淀みなく読み進められないパワポはビジネスの場では評価が悪いのだ



うん、凄いパワポって、スラスラ読み進められるモノをいうんだよね。
どんなにかっこいいデザインにしても、読んでいる途中で、疑問が沸いたり、言っている意味が不明瞭だとダメだよね
使うとちょっと恥ずかしい?カタカナ用語



皆川は、知らないカタカナ用語を使われて嫌な気持ちになったことはあるか?



うん、あるよ。
公務員時代にコンサルを使っていたときだけどこんなことがあったよ
ショートストーリー(皆川劇場)



これはこういうふうにすればいいと思います



皆川さん、それメイクセンスですね(キリっ)



(はっ??なぁぁにがメイクセンスじゃ!!!!意味わかんねーよ!
素直に、筋が通っているっていえや!!)
メイクセンス:Make Sense,筋が通っている、理解した
皆川劇場 完



メイクセンスに関しては、未だに使っている人を見ると、なぜかこっちが恥ずかしくなるんだよね。なんか上から目線に聞こえるし



コンサルでも使うのに躊躇する言葉あるのか?



うん、人によるのかもしれないけど、、自分の場合は、アグリーとかはちょっと恥ずかしいかな



それ、アグリーですね!(どやっ)
アグリー:Agree,同意する



あと、自分も使っちゃうことがあるんだけど、
ショートストーリー(皆川劇場)



今回の論点はここです。対応策を提案します



横からいいですかーーー?
ジャストアイデアなんですが、こういった方法はどうですかね?



(はぁぁぁ!?なーにがジャストアイデアじゃ!!!発言するなら、ちゃんと論点検証してから喋れや!!!)
ありがとうございます。その案については、実は検証段階で検討済みでして・・・
※ジャストアイデア:その場で思いついたアイデア
皆川劇場 完



思いつきで話した内容に筋が通っていればいいんだけど、大抵の場合、すでに検討済みの没案だったりするからね。
喋っている人は、検証が浅いことの言い訳として枕詞的に使っていることもあるような気がする。カッコつけてジャストアイデアって言っているけど、すごくカッコ悪いよね
よく使うカタカナ用語



逆にクライアントに対しても良く使うカタカナ用語はあるのか?



うん、沢山あるよ。コンサルの業界用語というよりビジネスパーソンにとっても共通認識された言葉は使っても大丈夫だよ



例えば、ASIS/TOBEとかフレームワーク系の用語はビジネスマンの共通用語だから、大抵の場合は使っても問題ないと思うよ
ASIS/TOBE:現状/目指すべき姿



他にも、パワポでよく使う、Nice to Have/Mustとかね
Nice to Have/Must:絶対じゃないけどあったら嬉しい機能/必須機能



日本語に訳すと冗長になって、パワポで使いにくい日本語もカタカナ用語としてビジネスマンに浸透していることが多いよね



他にもあるか?



あとは、IoT、HR、PDCAなんかは多くの人が知っている用語だよね
IoT:Internet of Things,様々なデバイスがインターネットに接続される状態
HR:Human Resources,人事
PDCA:Plan-Do-Check-Act,計画、実行、評価、改善のサイクル



ただし、TPOをわきまえて、クライアント先にどの程度浸透しているかを見極めながら使うことが前提だけどね
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