30代前半、経理から未経験で財務・会計コンサルへに挑戦された方の面接を再現!ケース面接も再現!
転職活動結果概要
・学歴
学習院大学法学部政治学科卒
・当時の年齢
30代前半
・職歴
日系化学メーカーに新卒で入社し、営業2年半→経営企画4年を経験
・転職時の年収
470万円
・転職検討理由
・「公認会計士の実務要件」×「収入UP」×「業務内容」の軸でキャリア形成を考えて、財務・会計コンサル を目指した
・経企で管理会計に携わる中で公認会計士資格の取得に興味を持ったが、公認会計士の転職エージェントに実務要件について質問したところ、現職業務は実務要件にカウントされない可能性が高いとのこと。
・加えて現職の年収が低く、借金返済や生活の質向上のために年収を上げたい希望があったため転職を決意。事業会社経理や監査法人アシスタントも選択肢に入れたが、管理会計の志向性が強かったため、財務・会計コンサルを選択。
この体験談のご提供者が利用したエージェント
書類対策/面接対策の内容 | |
面接の過去問の内容 | |
ファームとのコネクション | |
運営会社 | 株式会社 ジェイエイシーリクルートメント |
料金 | 無料 |
JRC Recruitmentに無料相談をする!
”コンサルファーム選びより、転職エージェント選び”。
ファームの大カテゴリ(戦略 or 総合 or IT)、規模(大手 or 中小)、部門(インダストリー×ファンクション)が揃っていれば、正直コンサルファームによってそれほど大きな違いはない。
対して転職エージェントは大手の中でも玉石混交なので、こちらの方が慎重に選ぶべきだと思う。
私の場合はロールモデルになり得る同世代のエージェント(BIG4監査法人→大手日系コンサルファームで財務コンサル→転職エージェント)に出会い、彼自身の経験も含めキャリアについて何から何まで相談できる仲になり、転職活動全体を自信を持って進めることができた
アクセンチュアの転職体験談
選考結果概要
・選考結果
内定
・オファー年収
800~820万
・オファー年収内訳
サイニングボーナス50万・想定残業代30h分125万・年1回の賞与込み ※変動要素は賞与
・採用部門
財務・会計コンサル
・採用職階
アナリストCL11(コンサル未経験者の最上位採用ランク)
・選考フロー
書類⇒面接(2回)
※ケース面接あり
適正検査
・種類
なし
・対策
なし
一次面接
・面接方法
WEB面接
・面接官
マネージャー 1名
30代後半くらいと思われる細身で飄々とした男性。明るく活発というよりは、内向的で研究者っぽい雰囲気
・面接の流れ
自己紹介・志望動機・逆質問(計40分)⇒ケース課題(シンキングタイム15分 + 回答時間5分)
一般質問
現在の職務内容は?
①PJTワーク1件(原価計算システム導入PJT)と②それ以外(中計策定、グループ会社管理等)に分け、簡潔に説明
原価計算改善PJTについてもう少し詳しく教えてほしい
PJTの目的・予算・期間・メンバー・各工程の内容等を端的に説明
その中で特に大変だったことは?
「立場の異なるメンバー同士の認識整合・協働に苦労したが、過去事例の参照・SIerとのMTG参加等、積極的にキャッチアップし、チームの目線を合わせることができた」旨説明。
転職しようと思った理由は?
コンサルを志望する理由:コンサルタントとして、自社リソースに限定されない形で、根本的な課題解決に携わりたいと思ったから。
※事業会社の経営企画として経営課題の解決に携わる中で、社外情報の収集やテクノロジー要件をはじめ様々な要因で打ち手が制約される経験を味わった。そんな中で、自社リソースに限定されない形で根本的な課題解決を図る総合コンサルティングという手法に興味を持ち、自身もそれに携わりたいと思った
Accentureを志望する理由
①戦略~実行まで一気通貫で顧客支援に携わりたい
②デジタル/ITを活かした課題解決に携わりたい
③グローバルな課題解決に携わりたいという自身の志向性との親和性を感じたから
ケース面接
バイク便会社の営業利益を3年間で3倍に伸ばすには?
<前提条件(現状)>
・売上100 億円 ・営業利益率20%
・売上の中核は法人の既存顧客 ・従業員数:配達員500名+その他100名=600名
・サービス提供エリアは首都圏のみ
・距離別単価設定:2km以内2,000円、20km以内10,000円 ・ドライバーの稼働率は60%
・顧客からの受注都度、1件ずつ手配する配送システム
・他の運送業者(トラック便等)と比べ、利便性やスピード配車が売り
・当社顧客の90%がリピーターで、法人/個人で分けると法人顧客が中心
・当社経費内訳は人件費50%、燃料代10%、減価償却費10%、その他が30%
<問題>
1.現状は年間20億円の営業利益が出ているが、これを3年間で3倍に伸ばす施策を考えよ。(施策は複数でもOK) 2.バイク便には交通事故や交通違反という特有のリスクがあるが、これらについても対策があれば提示せよ。(2.は余力があれば回答。1.優先で答えよとの指示。)
回答
問題1. 各年度の売上・経費・営業利益をExcel上にP/L化し説明。
低い稼働率に着目し、
①既存/新規それぞれの売上増施策と②余剰人員削減によるコスト削減で目標営業利益を達成。(具体的な数値については細かくなるため割愛。)
①売上施策:業界シェア(仮定)、価格帯(仮定)、運搬要員数、稼働率の増減を掛け合わせ各年度の売上高を設定。
・新規顧客向け価格を同業他社と同水準に引き下げることで既存顧客を奪取
・バイク便を使わなかった顧客へのアプローチで新規顧客を獲得
(車・トラックでの即日配達対応、飛行機や鉄道を利用した人による配達等)
②コスト削減施策:稼働率20%引き上げによる余剰人削削減で、燃料費増を鑑みてもトータルでコスト削減。
水道光熱費や消耗品費等の細かな経費は利益調整要因として活用。
問題2. 環境面と制度面からリスク対策へのアプローチが考えられる。 ・環境:事業所による従業員への意識醸成による環境整備。ex.)社員研修の実施、過度なノルマの抑止等 ・制度:従業員に対して直接的なメリットを付与することによるリスク低減。ex.)無事故無違反者へのインセンティブ付与等
問題2. 環境面と制度面からリスク対策へのアプローチが考えられる。
・環境:事業所による従業員への意識醸成による環境整備
ex.)社員研修の実施、過度なノルマの抑止等
・制度:従業員に対して直接的なメリットを付与することによるリスク低減
ex.)無事故無違反者へのインセンティブ付与等
面接官レビュー
問題1.については、売上と原価の両面から解決策を検討できたのが良かった。強いて言うなら、90%を占めるリピーター顧客向け売上部分を増やすのは現実的には難しい面があると思うため、他施策と比較した時の重みづけを若干軽くしてもよかったかもしれない。
問題2.については社員に対する賞罰等の具体的なインセンティブを提示できたのが良かった。
逆質問
入社後のトレーニング体制の概要を教えてほしい
OJTやオンラインOFFJTに加え、毎四半期行われるリアルイベントも教育の場として活かしている。上位役職者も40代が中心と比較的若い組織で、年齢や役職に関わらず率直に質問や意見がし合える風土なので自己成長に活かせる
チームで活躍しているメンバーの共通点は?
全社的に、失敗を恐れず積極的に前に出て関わろうとするメンバーが活躍している印象。加えてCFOチームでは「どの工程が原価に影響しやすいか」等の計数感覚が重要になってくる。効果と実現可能性の両方を考慮し、限られたリソースで最大限のインパクトを出そうとする意識も大切
面接を終えての所感
感情が表情に現れづらい面接官だったため、こちらの意図がきちんと伝わっているか不安になる場面もあったが、事前に準備した回答内容をベースに、相手の質問に簡潔明瞭に回答することができた。ケース問題が過去問から出題されたのはラッキーだった
二次面接(最終面接)
・面接方法
WEB面接
・面接官
マネージングディレクター 1名
細身でスラッとした40代後半~50代前半と思われる女性。静かでロジカルなコミュニケーションをベースとしつつも、時折自然な相槌や笑顔で共感を示してくれた。ハード面とソフト面のバランスの取れた、非常に寛容さ・聡明さを感じさせる方で、一緒に仕事をしてみたいと思わされた
・面接の流れ
自己紹介・志望動機(20分)⇒逆質問(20分) 計40分
一般質問
一次面接とほぼ同じ内容のため割愛
逆質問
(現在軸)チームで活躍している中途メンバーの共通点は?
(新卒・中途共通)素直さ、吸収力、高い目標設定、チームワーク、筋道立てて構造化する力(中途)前職との働き方の違いへの理解、自ら課題を設定し自ら動く力
(未来軸)今後どのような案件を増やしていきたい?
既に走り出してはいるが以下が三本柱。AIによって人が介在しない世界観をどう実現し経営管理の高度化に繋げるか。(1)ERP2027年の壁を契機とする社内トランスフォーメーション(2)社内BPOとの協業によるバックオフィスBPR(3)データ駆動型経営に関するPJT
面接を終えての所感
基本的に手応えの有無は結果論の要素が少なくないと思っているが、面接終了直後の所感は以下のようなものだった。
・(手応えあり)表情から読み取れた納得感:
1次面接同様、全てのキャッチボールがスムーズに進んだ。
加えて1次面接より表情の変化が見えやすい面接官だったが、私の回答に対するリアクションから納得感が伝わってきたため、基本的なやり取りは問題なかったのだなと思えた。
・(手応えあり)笑顔の質:
面接終わりにMDが見せた軽い笑顔が、不採用者に見せる愛想笑いではなく、大丈夫だよというような安堵の笑顔のように見えた。(主観的な要素が強いが。)
・(不安要素)経験不足?:他ファーム同様、前職経験に対する評価に軸足を置いた採用判断になると思い込んでいたため不安を感じさせるものだった。
転職活動を終えての所感
Accenture(非戦略)志望者への選考対策アドバイス
・全フェーズにおいて、信頼できるエージェントによく相談しながら対策することが大前提
・誰が聞いても自己紹介と志望動機がマッチし、納得感があることが求められる
・逆質問は迷わず出せるものを複数用意しておく
・必出のケース課題はテンポよく効率的に対策する
1.自己紹介(全総合系ファーム共通)
・自身の業務経験をPJTワークとそれ以外に分けた上で、最もPRしたい業務経験(PJTワークが望ましい)を中心に、どの角度から聞かれても明確かつ矛盾なく答えられるように準備しておく。
2.志望動機(全総合系ファーム共通)
・「なぜ転職?」→「なぜコンサル?」→「なぜ総合系ファーム?」→「なぜAccenture?」→「なぜCFO&EVチーム?」と問いを分解し、どの角度から聞かれても明確かつ矛盾なく答えられるように準備しておく。
・自社採用ページで応募チームのコンサル事例2~3個を読み込み、入社後に取り組みたいテーマや自身がどう貢献できるか、を明確かつ矛盾なく説明できるように準備しておく。
3.逆質問(全総合系ファーム共通)
・迷いなくすぐに出せる逆質問を2~3個用意しておく。(チームで活躍している中途採用者の特徴、入社後のトレーニング体制、等の未来志向の質問は無難と思われる。)
4.ケース課題(Accentureならでは)
・他の総合系ファームではケース出題有無はまちまちだが、Accentureの場合、部門に関わらず1次面接でケース課題が必出。エージェントに相談し徹底的に対策を行っておくこと。(2次面接のケース課題有無は人によるようだが私の場合はなかった。)
・対策は以下を行った。①過去問演習:エージェントにもらった過去問(模範回答例付き)から数問選択し、自力で解いた後に模範回答例を見て疑問点はエージェントに質問 ②「東大生」シリーズのケースとフェルミを買って、基礎的なフレームワークをインプット&演習。(ケースは1周したがフェルミは2~3割しか消化できなかったため、時間的余裕がない場合はケースだけでもよいと思う。)
・私の場合、本番ではエージェントにもらった過去問からそのまま出題されたため、模範回答例を参照し余裕をもって回答することができた。
※Accenture(非戦略)のケース対策のポイント:
コンサル未経験者はケースに苦手意識を持つことが多いが、時間が限られているため、哲学者のようにいつまでも自分で抱え込むのではなく、ある程度のところで見切りをつけることも大切。最低限自分の頭で考える姿勢は必要だが、数分考えて分からなければ模範回答例を確認するなりエージェントに質問するなりして、テンポよく回答の感覚を掴んでいこう
コンサル未経験者へのアドバイス
1.信頼できるエージェントを見つける ”コンサルファーム選びより、転職エージェント選び”。
ファームの大カテゴリ(戦略 or 総合 or IT)、規模(大手 or 中小)、部門(インダストリー×ファンクション)が揃っていれば、正直コンサルファームによってそれほど大きな違いはない。対して転職エージェントは大手の中でも玉石混交なので、こちらの方が慎重に選ぶべきだと思う。 私の場合はロールモデルになり得る同世代のエージェント(BIG4監査法人→大手日系コンサルファームで財務コンサル→転職エージェント)に出会い、彼自身の経験も含めキャリアについて何から何まで相談できる仲になり、転職活動全体を自信を持って進めることができた。
私が考えるエージェント選定の条件は以下。
(1)転職サイトのヘッドハンターランクが上位(SまたはA)である
私のエージェントは某大手ハイクラス転職特化型サイトで最上位のSクラスだったが、高い評価を裏切らないプロフェッショナルだった。
絶対とは言い切れないが一つの選定基準にしてみてよいと思う。
(2)エージェント自身にコンサルファームでの勤務経験がある
もし勤務経験のないエージェントを選んでいたとしたら、たとえ対応自体は良かったとしてもどこかで不安が残っていたと思う。
長い期間、精神的にも揺れ動く転職活動、少しでも無用な疑心暗鬼を消し自信を持って進めたい。
またコンサルファームで働いた実体験を第三者的な立場から聞くことができるのもお得。
私の場合は転職後もキャリア相談ができるような関係性を作ることもできた。
(3)対応の質・スピード・誠実性に納得感がある
・こちらのニーズを正確に深く理解し適切な対応がとれているか?
・どんな質問に対してもスピーディーかつ分かりやすく回答してくれるか?
・こちらの希望や都合に合わせて柔軟に対応してくれようとするか?
等の行動面から複数の候補エージェントを比較する。
2.エージェントを「使い倒す」
選考先コンサルファームに直接聞きづらいことも含め、少しでも分からないことや疑問が残る点は、絶対に分かったふりをせず、納得するまでエージェントに質問しまくる。
黙っていても向こうが何かやってくれるだろうと口を開けて待っているのではなく、自分の側からエージェントを徹底的に使い倒してやるくらいの積極的な姿勢でどんどん質問し、相談し、提案し、喰らいついていくことが何よりも大切。
反対に主体的なアクションがとれず受け身な人は、仮にコンサルファームに転職したとしてもかなり苦労することになると思うので、転職活動を良い練習の場、成長の場と捉えて少しずつでもプロアクティブに行動していこう。
8割1発よりも6割2発(60%+40%*60%=84%)の方が完成度が高まることはよく知られているが、少し難しい課題に関しては2・3割で投げてしまってOK。
とにかく自分で抱えこまず、手持ちの情報で最低限トライして”何が分からないかを分かるようにした”状態で、あとは小さなラリーを頻度高く繰り返す方が、圧倒的にゴールに辿り着きやすくなる。
3.最後まで諦めない
私は最終的に1勝5敗だったが、書類選考で1社、1次面接で2社、最終面接で2社見送りとなる中で最後まで諦めなかった経験は、間違いなく自分の糧となった。
日米4000本安打を達成した時のイチローの言葉が好きだ。
「唯一自分を誇れるとすれば、私の打率で言えば8000回以上は悔しい思いをしてきているということだ」。
勿論、手抜きの適当な8000回などではない。一つ一つが例外なく本気で成功させようとベストを尽くした上での”本気の失敗”だ。
その1回1回の真剣な失敗とどのような思いで向き合ってきたかを想像すれば、言葉は悪いが1、2回の失敗ごときで諦めている暇はない。
焦らず、驕らず、プロとして生きよう。
4.自分から周りに感謝の気持ちを伝える
今回の転職活動の最後に見えた景色(メッセージ)は、実はコンサル転職にまつわる特殊な何かではなく、どんな仕事にも共通する「人の大切さ」という普遍的なものだった。
どんな業種や職種であろうと、人の幸せを実現するお手伝いをするという意味では同じだ。
むしろtakerはどこに行ったとしてもtakerだし、giverはどこに行ったとしてもgiverなので、自らが世界に対するgiverになることに注力した方が、人生を幸せにするために必要なことだと思う。
転職活動中は誰でもメンタルが不安定になりがち。息抜きや気分転換の方法を見つけても不安が拭えない方には、自分から感謝の気持ちを人に伝えてあげることをおすすめしたい。
家族、友人、職場の同僚、キャリアエージェント、様々な場における仲間… この機会を口実に普段恥ずかしくて伝えられなかった感謝の気持ちを伝えることは、良い思い出になるとともに、自分の人生をコントロールしやすくなる効果がある。
私は最終面接でお見送りとなった企業に、エージェントから感謝の気持ちを伝えてほしいと伝えた。時間を使って自分の選社軸を教えてくれてありがとう、自分の市場価値を教えてくれてありがとう、との気持ちを伝えることはできる。
エージェントに対しては、転職先決定後に時間をとってもらい感謝の気持ちを伝えたところ喜んでくれ、15分の予定のところ話が盛り上がり60分も話をしてしまった。
takerではなくgiverになろう。結局どんな仕事も、人があっての仕事。感謝のgiveが連鎖すれば世界は間違いなくより良くなる。
この体験談のご提供者が利用したエージェント
書類対策/面接対策の内容 | |
面接の過去問の内容 | |
ファームとのコネクション | |
運営会社 | 株式会社 ジェイエイシーリクルートメント |
料金 | 無料 |
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転職体験談のご提供依頼(謝礼有)
コンサルティングファームや総合商社の中途採用面接を受けられた方に転職体験談の提供依頼をしています
謝礼(500円から2000円)を用意しておりますのでぜひ、ご協力をお願いできないでしょうか
ご協力いただける方は次のページからご回答をお願いします。
解説:Big4、アクセンチュアのその他情報について
・Big4やアクセンチュアの給料や組織についての紹介
・その他転職体験談
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